第15回 『 高齢者のうつ病 』平成25年07月20日(土)


今回のテーマは、「高齢者のうつ病」です。

新垣病院副院長 精神科専門医 大田郁也先生












うつ病(+躁うつ病)総患者数





WHOのDisability Adjusted Life Years(DALYs)に関する研究(2004年)

DALYにおいて、健康な生活を障害する疾患として、1995年にうつ病は第4位でしたが2020年には第2位になると予測されています。
うつ病は患者さんの生活に重大な影響を及ぼすため、早期の医学的介入が必要になると言えます。


























うつ病の要因には様々な仮説がありますが、うつ病の素因や病前性格を持つ人に発病状況因が重なった時に、うつ病を発症することが多いと言われています。
うつ病の発症につながるような発病状況因としては、以下のようなことがあります。

  1. 病気やけがなどによる身体的なダメージに対する不安
  2. 子供の独立や失業、退職など、これまで自分を支えてきた人間関係や地位を失うことのむなしさ
  3. 親しい人との死別、離別などの別れることの悲しみ
  4. 結婚、出産、転校、就職などの環境の変化に対するプレッシャー
このように、離別や失業などの悲しい出来事以外に、結婚や出産などの喜ばしい出来事でもうつ病を引き起こす可能性があります。
しかし、発病の要因がはっきりしている場合は、比較的治りやすいと言われています。


















1998〜2000年の3年間に心療内科を受診した患者さん330例のうち、うつ症状を主訴に認めるか、またはSDSが45点以上を示した161例をうつ症状群として調査検討しました。
その結果、うつ症状群の患者さんが初診診療科として受診した科は、内科が最も多く64.7%でした。
この調査から分かるように、うつ症状を呈する患者さんの多くが身体症状を主訴に内科を受診しています。








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